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デジタルマーケティング戦略におけるアクセシビリティの重要性

Updated : 2023.2.16

12分で読めます

アクセシビリティをデジタルマーケティング戦略に組み込むことは、これまで以上に重要になっており、実質的にアクセシビリティは不可欠となっております。すべてのユーザーの利便性と使いやすさを確保することで、より有意義な消費者エンゲージメントを実現でき、最終的に成長の可能性を高めることに繋がり、更にアクセシビリティも、コンプライアンス及び法的要件の重要な要素である可能性が高くなります。最も価値のあるコンテンツマーケティングの結果を得るために、アクセシビリティの障壁を取り除く方法について詳しく説明していきます。

デジタルマーケティングにおけるアクセシビリティの重要性

デジタルマーケティングにおけるアクセシビリティの重要性

アクセシビリティとは

アクセシビリティ(accessibility)とは、WEBサイトやデジタルツールなどとのやり取りや、ソフトウェア、システムへのアクセスを妨げる障害を減らし、障害のある人を含むすべての人がそれらを簡単に使用できるようにする包括的な実践です。

コンテンツマーケティングとして考えた場合、すべてのユーザーがブランドを十分に体験し、コミュニケーションが可能であり、理解し、会社やサービス、または製品に関わる機会を利用できるようにする方法を見つけることが、アクセシビリティに含まれます。

アクセシビリティのメリット

デジタルマーケティングのアクセシビリティは、無視できない貴重なメリットがあります。

  • ユーザーエクスペリエンスの向上

    すべての企業は、長期的な顧客維持とブランドロイヤリティ(顧客や消費者からのブランドに対する信頼や共感)を追求していますが、今日では、カスタマーエクスペリエンス (CX) に焦点を当てたり改善したりせず、それを実現することは事実上不可能です。デジタルアクセシビリティを最優先事項とすることで、ブランドはユーザーフレンドリーなコンテンツと合理化されたユーザーエクスペリエンスで競合他社との差別化を図り、増大する顧客の期待に応えることができます。

  • SEOの強化

    多くの企業が、WEBサイトのアクセシビリティが SEOの取り組みに与えるプラスの影響を見落としがちです。実際に検索エンジンは、代替テキスト、ヘッダータグ、動画の説明などのアクセシビリティ機能を高く評価しています。これらのSEOのメリットを享受することは、WEBサイトとコンテンツをより見やすくし、長期的にはコンバージョンを促進するのに大いに役立ちます。

  • 顧客の成長を促進

    障害を持つユーザーは消費者のかなりの部分を占めるため、無視してはならない莫大な購買力を持っています。アクセシビリティを改善することで、必然的にオーディエンスが広がり、これらの見込み顧客へのリーチが広がります。

アクセシビリティに重点を置いてWEBサイト、ソーシャルメディア、ビジネスコンテンツを制作することは、コンプライアンス的に価値があるだけでなく、ビジネス上、賢明で道徳的なことでもあります。これにより、デジタルコンテンツがすべてのユーザーにとってより居心地の良い場所になり、ターゲットオーディエンスの最大のセグメントに到達するのに役立ちます。

アクセシビリティに焦点を当てることは、包括性を向上させ、コンテンツをより簡単に伝達できるようにすることで、すべての人に利益をもたらすと考えられます。

法律でも義務化が進むアクセシビリティ

国連が定めた「障害者の権利に関する条約」に批准して、日本で2016年に制定された「障害者差別解消法」は、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的としており、WEBサイトもアクセシビリティへの配慮が必要になると思われます。

米国では、1990 年に署名された「米国障害者法(ADA)」において、コミュニケーションを含むいくつかの分野で障害者に対する差別を禁止しています。米国司法省(DOJ)は、準拠すべきガイドラインとしてWeb Content Accessibility Guidelines (WCAG)を挙げています。アクセスできないWEBサイトは、多くのデジタルアクセシビリティ訴訟の原因となっています。

オーストラリアでは、特定の制限を抱えて生活している人々が製品やサービスに平等にアクセスできるようにするために、企業は「1992 年障害者差別法(DDA)」を順守する義務があります。

このように、日本では、米国やオーストラリアなどから若干遅れてはいますが、将来的にアクセシビリティへの配慮が義務となり、長期的な潜在的な収益に影響を与えるだけでなく、時間と費用のかかる法的問題につながる可能性があると思われます。

ビジネスで考慮すべきアクセシビリティの障害

デジタルマーケティングのアクセシビリティは、無視できない貴重なメリットがあります。

  • 視覚障害
  • 聴覚・平衡機能障害
  • 音声・言語機能障害
  • 肢体不自由などの身体障害
  • 脳機能障害
  • 学習障害(LD)などの発達障害
  • 神経障害

アクセシビリティと支援技術の重要性

コンテンツとデータはこれまで以上に広く、簡単に利用できるようになりました。しかし、可用性とアクセシビリティは同じではありません。 今日のマーケティング分野に携わる人々は、ターゲットユーザーの最大部分にリーチするための道徳的義務と効果的な戦略として、アクセシビリティを優先していますので、最終的に、WEBアクセシビリティと支援技術は益々重要になっていくと思われます。その理由は以下のとおりです。

  • 今日、多くの人々がインターネットを使用しています。
  • デスクトップとタブレットは、依然として高いコンバージョン率を生み出しています。
  • 世界保健機関 (WHO) の報告によると、 あらゆる種類の障害が増加しています。

WHOは、世界で障害を持っている人は人口の16% と報告しています。これは、人数に置き換えますと世界中で推定 13 億人相当が障害を持っているということになります。増加の原因は、喫煙、飲酒、偏食、運動不足、有害な薬物使用などのリスク要因による非感染性疾患の増加に起因しているようです。あらゆる種類の障害が増加している状況で、支援技術が必要な人のためにアクセシビリティの障壁を軽減することがいかに重要であるかを強調いたします。

WEBアクセシビリティは、障害のない以下のような人にも役立ちます。

  • 携帯電話、スマートウォッチ、スマートTV など、画面が小さく、入力モードが異なるデバイスを使用している人
  • 加齢により身体機能が低下した中高年の人
  • 指・手・腕のケガや眼鏡の紛失などの「一時的な障害」がある人
  • 強い日差しの場所や音声が聞こえない場所など、「一時的な状況制限」がある人
  • 低速のインターネット接続を使用している人

アクセシビリティは、障害を持つ人々にとって不可欠であり、それは様々な状況で使用するすべての人にも役立ちます。

利便性と使いやすさが求められるデザイン

インターネットにおいて、アクセシビリティは非常に重要です。マーケティングコンテンツや WEBサイトデザインに利便性と使いやすさがなければ、ビジネス面では様々なリスクに晒されます。

今日のWEBサイト、ソーシャルメディア、ビジネスコンテンツの大部分はアクセシビリティの点で不十分です。それは改善の余地が沢山あるということになります。WEBサイトとマーケティングコンテンツが従うべき基準と、今後のデジタルマーケティング戦略にアクセシビリティのベストプラクティスを組み込む方法を考えていきましょう。

デジタルアクセシビリティ要件

アクセシビリティ標準

障害を持つユーザーをより適切にサポートするために、WEBサイト、ソーシャルメディア、ビジネスコンテンツの変更を行う場合、適切な方向に導くためのアクセシビリティ標準として、Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) があり、WCAGは、WEBアクセシビリティを管理します。WCAGの示す方向は基本的に、WEBコンテンツのアクセシビリティに関する単一の共有標準を提供し、この点に関して十分な注意を払うのに役立ちます。

WCAG基準によると、WEBサイトは次のようになっている必要があります。

  • 知覚可能:すべてのユーザーまたは障害者が、視覚障害者であっても、WEBサイトを見て読むことが可能。
  • 操作可能:WEBサイトが受容的で、デバイスを問わず簡単に操作可能。
  • わかりやすい: WEBサイトで提供される情報を、明確でわかりやすい方法で提示。
  • 堅牢:WEBサイトと支援技術ツールがやり取りが可能。

コンテンツがアクセシビリティを最優先に設計されていない場合、すべての障害者が、皆さまのサービス、製品情報を簡単に知ることが出来ないだけでなく、企業評価や採用などを含む広範囲に影響を及ぼすと考えられます。

デジタルアクセシビリティのベストプラクティス

WEBサイト、ソーシャルメディア、ビジネスコンテンツをすべてのユーザーにとってよりアクセスしやすいものにします。

  • アクセシブルなデザイン

    雑なデザインは、障害を持つユーザーの為の支援技術を使用してコンテンツを制作した場合に、アクセシビリティが悪化することが多く見受けられます。アクセシブルなシンプルでクリーンなWEBサイトのデザインですとSEO も改善されます。マーケティングコミュニケーションやキャンペーンのコンテンツをデザインする際に、シンプルさを強調することは、障害を持つユーザーがブランドに関与できるようにするための最良のアプローチになります。

  • 適切なコントラスト比

    視覚障害のある人は、コントラスト比によって、特定の背景色に対してテキストを読むのに苦労します。ボタンやフォームも同様です。すべてのテキストが十分に大きく、背景に対して目立つように十分なコントラストがあることを確認することが不可欠です。WCAGのガイドラインでは、フォントがサイズ 18 より大きい場合を除き、テキスト(テキスト画像)は 4.5:1 のコントラスト比を持つ必要があると示しています。

  • スクリーンリーダーの最適化

    視覚障害、読解障害、認知機能の制限など、さまざまな障害を持つユーザーは、スクリーンリーダー(音声読み上げソフト)を利用して WEBページを読み、操作します。障害を持つユーザーだけでなく多くのユーザーがこの支援技術に依存しているため、デザインを考える時はスクリーンリーダーがページのユーザーエクスペリエンスにどのように影響するかを考えることが重要です。スクリーンリーダーの最適化を念頭に置いてコンテンツとデザインを作成することは、デジタルアクセシビリティの重要な鍵となります。

  • キャプションの追加

    画像キャプションは、検索エンジンがインデックスするための詳細情報となり、検索エンジンがクロールできる情報量を増やすことで検索でのランキングを押し上げます。トランスクリプトとキャプションは、ビデオとオーディオ ファイルで話された内容をテキストとして表示します。ビデオの音声と同期するタイムスタンプ付きの文字起こしと、音声とオーディオを書面形式に変換することが含まれます。これらが正確で効果的に使用されていることがマーケティングのアクセシビリティを改善する上で重要になります。

デジタルマーケティングにおけるアクセシビリティの取り組みを拡大して、未開拓な市場で収益を増やすだけでなく、顧客ベースを増やすことができます。

アクセシビリティに関するアドバイスを受けて、デジタルマーケティングの取り組みの一環としてアクセシビリティを取り入れ、未開拓のオーディエンスをいち早く開拓しましょう。

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